3期目始まった早々100億円不正事件の発覚だ。つくば市は旧来の政治体制がスピード的に崩壊している。私はこの事件はその一つの露呈であると思う。知っている事実を客観的に記述することにする。現在水道議会の議員として100条委員会(調査特別委員会)を決議設置し解明の調査が始まった所である。

●事件の経緯

●平成13年1月22日 <第3回調査特別委員会>出頭請求に応じられない理由

●平成13年1月29日 <第4回調査特別委員会>

●調査報告書 5月8日臨時議会提出 

<2月1日現在、水道議会にて提出されている事件経緯>

不正借り入れ事件の経緯について
                        筑南水道企業団

平成11年12月20日
 全信連に100億円を借り入れた場合の貸付条件の調査回答
                 (内部調査のため)
平成12年
2月1日
 上記貸付条件再調査の回答
(内部調査のため)
2月10日(木)                        
 田中次長と企業債の担当係長である飯村係長が大蔵省国東財務局水戸財務事務所
 に出向き繰上げ償還が可能かどうかの問い合わせを行ったが、繰上げ償還はでき
 ないとの回答であった。

2月15日(火)
100億円の借入申込書日付

2月17日(木)
 田中次長と飯村係長が東京の公営企業金融公庫に出向き水戸財務事務所と同様の
 問い合わせを行うが、回答は、同事務所と同様であった。

2月21日(月)
100億円が信金中央金庫(旧全信連)から関東銀行研究学園都市支店の筑南水
 道企業団企業出納員田中佳男名義の普通預金口座に入金

2月29日(火)
 田中次長が繰上げ償還ができる場合の企業債の借り換えについて、企業長にシュ
 ミレーションを説明。

10月19日(木)
100億円の利息計算書が企業団に届く。(発送日は10月17日)
庶務の青木主事が開封し、岡野係長に渡す。同係長は会計係長の机の上に置いた
が、同係長が研修で不在のため、会計係員が保管する。
                                      、
10月20日(金)
 助川主任が利息計算書のコピーを取る。

10月23日(月)  
 助川主任が利息計算書のコピーを飯村計画改良係長に波す。
 室町会計係長が計算書を田中次長に渡す。
 岡野係長か信金中央金庫からの計算書が届いていることを大塚総務課長と坂入参
 事に報告。
 書類がなかったので、公金を保管している企業長名の口座には入金の形跡はなく、
 利息も支払っていないことから借入を想定した場合のシュミレーションの書類だ
 ろうと判断する。                

11月14日(火)
 岡野係長及び室町係長が、飯村係長から利息計算書があることの報告を受けた。 
 庶務係長と会計係長が巨額資金の利息計算書があったことを大塚総務課長と坂入
 参事に報告する。                

11月15日(水)
 室町会計係長が飯村係長より利息計算書のコピーを入手し、坂入参事に見せる。
 庶務課長が不在のため、吸入参事がつくは市の久松総務部次長に相談する。
 その後、坂入参事が大塚総務課長に報告する。
 大塚総務課長が田中次長に借り入れの事実を確かめたところ、次の回答を得た。
 「100億の金は、企業債借り換えのために借りた。年内には金額返す予定でい
 る。」と借り受けた事実を認めた。

11月16日(木)              
 大塚総務課長が、関東銀行研究学園支店に金の流れを聞く。
「大金が12年2月に企業用企業出納員名義の口座に入った。」ことを確認。

11月17日(金)
・大塚総務課長か企業長に事件の経緯を説明。
・ただちに企業長がつくは中央警察署に説明。
 警察署から「金の借り入れ関係を先に調査してほしい」と指導受ける。
・企業長が田中次長から事情聴取。     
                       
  「100億円は企業債の借り扱え資金として、自分一人で借り運用した。企業
 長や総務課長に相談していない。申し訳ないことをした。」と釈明。 
・田中次長か持っていた書類を提出したので、確認したところ、残金は、91億
 6,431万4,738円であり、5億円は返済している。3億3,568万5,262円
 が不足であり、そのうち2億5千万円が使途不明であるが本人は説明を拒んだ。
・大塚総務課長が信金中央金庫に借入時の書類を見せてくれるよう電話で要請する
 が断られる。

11月20日(月)
 東京の信金中央金庫に出向き借入関係の書頻の写しを提出してもらった。
 その後、弁護士に相談。

11月21日(火)
 大塚総務課長立会いのもと、田中次長が定期預金と普通預金の残金(運用利息を
含む。)91億6,813万1,783円を信金中金に振り込む。
 その後、辞令(主任参事に補する。)を交付し、本人は自宅謹慎となる。

11月22日(水)
 11:00 田中次長に対する各文書偽造・同行使罪及び虚偽公文書作成罪で、
     つくは中央警察署に企業長名で告発書を提出した。
 15:00 研究交流センターで記者発表をした。       

ll月24日(金)                  
 企業団議会全員協議会が開催される。          

11月25日(土)
 午後6時から茨城県警の家宅投索を受け、総務課及び次長室の事件閑係書類が押
 収される。

11月28日(火)
 つくは市議会全員協議会が開催され、企業長及び坂入参事が出席する。 、

11月29日(水)
 不正借入事件みついて企業団内に臨時調査委員会を発足させる。           

12月6日(水)
 第1回臨時調査委員会開催
  調査項目及び内容等の検討
       
  田中前次長を懲戒免職処分とする案を決定。

12月7日(木)
  田中前次長を懲戒免職処分とする企業長決裁。

12月8日(金)
 茎崎町議会全員協議会が開催され、企業長及び総務課長が出席する。
 11月22日付けで企業団か信金中金宛てに送付した通知文書に対し、同中金か
 ら内容証明郵便で回答書が届く。

12月11日(月)
 信金中金から送付された回答書に対し、企業団は残金支払いの意思のないことを
 信金中金の代理人である弁護士に電話により通告する。

12月19日(火)
 第2回臨時調査委員会開催
 前回協議した調査項目について各委員が調査した内容の論議を行う。

12月27日(水)
 筑南水道企業団議会定例会でこれまでの経緯を説明
 筑南水道企業団議会にて百条委員会設置
平成13年1月11日(木)
 午前10時  第3回臨時調査委員会開催
 午後3時  つくば市百条委員会に大塚総務課長、飯村係長出席

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1月22日

 百条調査特別委員会

この日は田中前次長(現在・中野佳男)に出頭請求をしていたが出席せず、下記の書面を議会に提出したに過ぎなかった。診断書は添付していなかった。委員会は改めて次回29日に信金、関東銀行関係者と合わせて中野佳男氏を再度喚問することにした。

         <田中前次長(現在・中野佳男)の報告書>

                                  2001年1月19日
筑南水道企業団議会
議長 飯田忠様

                                     中野佳男

                 証人出頭要請について

標題の件につきまして、筑水議会第2号をもって「本議会において審議中の事件の調査のため」出頭請求をいただきましたが、私は下記理由により出頭できませんのでお届けいたします。

                      記

出頭請求に応じられない理由
健康上の理由

(なお、参考までに、別紙報告書を添付いたしますのでご査収下さい)


                                  2001年1月19日
筑南水道企業団議会
議長 飯田忠様

                                     中野佳男

筑南水道企業団の使節整備費用に充当するため、同企業団名義で借り入れ、その元利債返金約200億円の全額をつくば市及び茎崎町が負担している企業債に関し、債還利子の軽減を図る目的により、信用中央金庫(旧全国信用金庫連合会)から100億円の融資を受けた件につきまして、下記のとおりご報告いたします。

                    記

1.融資及び運用に関すること

以下の3点につきましては、私本人がすべて単独で行っております。
(1)信用中央金庫からの100億円の融資に関すること
(2)企業団指定の出納及び収納金庫機関における融資金の出入金、運用に関すること
(3)国際証券(株)に対する融資金の一時的入金に関すること

企業団の次長兼事務局長心得(企業出納員も併せ兼務)という立場を利用し、上記融資金に関する借り入れ交渉を始め、融資関係、必要書類の企業長公印の押印、指定金融機関における企業出納員名義の口座開設並びに融資金の運用等これら一連の行為はすべて私の一存で行い、企業長の決裁を受けることなく対処しました。

2.私的に流用した2億5千万円の返済に関すること
私的に流用した2億5千万円につきましては、融資先の信用中央金庫に対し、当然のことながら最大限の努力を払いつつ、誠意をもって返済したいと考えております。なお、2億5千万円は全額私個人が流用したもので、一部で言われているような国会議員やその秘書はもとより、茨城県、つくば市、茎崎町及び企業団のいかなる関係者に対しても一切使用しておりません。

3.金融機関に対して行った申し入れに関すること
今度の100億円の融資の件が企業団の正副企業長を始め、議会議員、監査委員及び一般職等の関係者並びにつくば市茎崎町の関係者等に漏洩するのを防ぐため、私は金融機関の担当責任者に対しまして、以下のような対応をしております。
一連の交渉及び事務手続きにおいて、企業長のご了解をいただいていることを装うため、信金中央金庫茨城支店所長及び融資金管理口座の開設、資金運用の一部を行った関東銀行研究学園都市支店の支店長に対し「100億円の融資とその運用については、つくば市と企業団を取り巻く諸状況を考慮し、企業長には私から随時、相談しながら全責任をもって対応するので、企業債償還という本来の目的達成の荷と推しがつく時点まで、企業団内部を含めた関係者に対し一切他言しないよう」要請しております。このような私の要請、指示により、上記信金中央金庫所長と関東銀行支店長のお二人はそのとおり対応されたものであります。
以上のことはすべて真実に相違なく、筑南水道企業団調査特別委員会にありのままをご報告させていただきます。

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1月29日
 水道企業団百条調査特別委員会

この日の証人喚問は信金中央金庫関係者3名、関東銀行関係者3名、前次長中野(旧姓田中)佳男、計7名。

 信金側は日程がつかず日を改めてほしい旨の上申書を提出。
 関東銀行は支店長が下記の様に健康上の理由にて欠席、診断書と陳述書を提出。
 中野佳男氏は無断欠席。

 欠席された方には、改めて次回2月14日に再度出頭請求をすることにした。

 この日の出頭者は関銀2名。各1時間の質問をしました。

質問内容は
 1. 本来の企業長名口座以外の口座を設け100億円もの金が振り込まれたことに
   何の疑問ももたなかったのですか
 2. 100億円もの大金が入金された時点で、なぜ、企業長に報告しなかったのですか。
 3. 企業団では多額の現金決裁はないはずですが、2億円もの金が現金化されたことに
   疑問はかんじなかったのですか。
 
以上の3つの質問を委員長がして、その後各委員が質問をした。

質問の答弁は下記の陳述書に伺われる内容であった。

<関東銀行研究学園都市支店支店長 新堀 善久氏の陳述書>

平成13年1月29日
筑南水道企業団議会
議長 飯田  忠 様

                          株式各社 関東銀行
                          研究学園都市支店  
                          執行役員支店長  新堀 喜久
            陳  述  書

  はじめに
 和は、筑水議発第6号により、貴議会への出頭を求められており、指定金融機関の支店長として、進んで出頭し証言することで真相解明にお役に立ちたいと思っておりました。しかしながら、日頃の業務多忙に加えて、まさにに青天の霹靂のごとく今回の件がおきてからマスコミ報道などのために私の心身は極度に疲労し、すっかり体調を崩してしまいました。病状としては、別添診断書のとおり、自律神経に変調をきたし治療が必要となって、到底就業できる状態になく、仕事を休んでおります。仕事に限らず、医者からは外出さえも固く禁じられてしまいました。私は、進んで証言したいと思っていただけに、悔しく残念でなりません。
 以上の理由で、誠に申し訳ありませんが、出頭出来ませんので証言を求めらている事項について以下のとおり書面で陳述させていただきます。

  ロ座開設について
 筑南水道企業団の田中次長(事務局長心得)は、かねてから、企業債を借替したいような話をしておりました。私は平成12年2月10日前後頃、田中次長から企業債の借替資金が調達できることになった、借替の返済用口座として企業長名義のロ座とは別に企業出納員名義のロ座を作ってもらいたいと要請されました。その後、2月16日田中次長が関東銀行研究学園都市支点に来て、筑南水道企業団企業出納員のゴム印と角印を押捺した普通預金口座開設申込書と現金1000円を添えてロ座開設の申し込みがあり、私が橋本副支店長に命じてロ座の開設をいたしました。その際田中次長は私に対し「このことは企業長と私の二人でやっているので他に言わなくていい」旨を言われましたが、そのようなことを言われなくても、私たち銀行員には守秘義務がありますので田中次長の言葉については特に気にも止めませんでした。
 新規のロ座開設についてはマネーロンダリング防止のために、ずっと以前から大蔵省からの通達がありますが、このロ座開設についても、それらの通達に違反するものではありませんでした。
また、企業長出納員名義のロ座開設についても、地方公営企業法第28条に「企業出納員を置く」とあることを知っておりましたので何ら問題がない適法なものとして開設しました。 

 lOO億円の入金について
  平成12年2月21日、全信連から企業出納員のロ座を指定して100億円の振込入金がありました。この日の朝、開店早々に田中次長から電話で振込みの有無についての問い合わせがあり、その直後に入金があったので電話をしました。間もなく田中次長が来店し、その指示に従って出金の処理をしました。現金2億円の払出しはその中に含まれていたものです。その詳しいことは本日出頭している橋本と土田が証言すると思います。私たちは全て適法、適正に処理したものと確信しております。なお、この入金や処理については田中次長から「企業長も知っているので、改めて報告しなくてもいいよ」と言われましたが、私は支店長として企業長に対し、預金に対するお礼を申し上げなければならないと考え、その後企業長の自宅に表敬訪問しましたが不在でお合い出来ませんでしたので名刺を置いてきました。

  改めて申し上げます。
  私たちは出納取扱金融機関として、筑南水道企業団と取り交わした「筑南水道企業団水道事業出納取扱金 
 融機関事務取扱契約者」にもとづき適正に管理処理しております。
  筑南水道企業団における実質的な最高責任者は田中次長でした。私は何度も企業団を訪問していますが、 
 ほとんど企業長にお合いすることは出来ませんでした。出納の事務処理に関しては、今回に限らず、従来か
 ら、全て田中次長の指示や要請に従って処理してまいりました。
  関東銀行が昭和48年に指定金融機関となってから今日まで何事もなく、当行と企業団との関係は極めて
 良好で相互の信頼関係は増すばかりであったと信じておりました。今回の事件はこうした長年に亘って培っ
 てきた信頼関係を、一人の、しかも実質的最高責任者に逆手にとられ、根底から覆されたもので誠に残念の
 極みであります。
                                               以上




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