議 会 リ ポ ー ト 2002


2002年(平成14年)12月議会リポート

定例会の概要
提出議案一覧
議案10件(議案120号から議案129号)の概要説明
一般質問
質疑
請願
意見書
最終日、追加議案等、採決


定例会の概要
平成14年12月定例会は、12月3日から12月20日の18日間の会期で開催されました。
合併後の初の定例会ということで、一般質問の人数がどうなるかと思いましたが、以外と少なく19人の質問者でした。議員が48人ですから少ないと言えるでしょう。今定例会には14年度一般会計補正予算を初め10議案が提案されました。9日から13日の5日間に渡って19人の一般質問があり、17日に総務・文教厚生委員会、18日に産業経済・建設常任委員会を開催し、最終日の20日は、決算特別委員会・各常任委員会の報告を受け裁決が行われました。また、追加議案として、職員の給与の削減に関する議案6件と諮問3件、議院定数を33人にする等の議員提案3件、意見書案5件、決議案1件、同議1件(入札制度改革特別委員会の設置)が追加提案されそれぞれが原案可決・同意され、議案はすべて可決されました。それから、空席になっていました助役に筑波大学卒業の小野寺清氏が就任されました。
議案可決後、議長の任期が申し合せで2年ということで、今議会にて議長選と副議長選が行われました。投票の結果、議長に兼平議員、副議長に大野議員が就任しました。常任委員会の改選もあり私は、文教厚生委員会から産業経済委員会に移ることになりました。

提出議案10件(議案120号から議案129号)の一覧

議案第120号平成14年度つくば市一般会計補正予算(第6号)について
議案第121号平成14年度つくば市国民健康保険特別会計補正予算(第4号)について
議案第122号平成14年度つくば市下水道事業特別会計補正予算(第3号)について
議案第123号平成14年度つくば市老人保健特別会計補正予算(第2号)について
議案第124号平成14年度つくば市介護保険事業特別会計補正予算(第3号)について
議案第125号つくば市監査委員条例の一部を改正する条例について
議案第126号つくば市国民健康保険税条例の一部を改正する条例について
議案第127号市道路線の廃止について
議案第128号市道路線の認定について
議案第129号財産の処分について



議案10件(議案120号から議案129号)の概要説明

議案第120号平成14年度つくば市一般会計補正予算(第6号)
歳入歳出予算の総額に4億4526万7000円を増額し、歳入歳出予算の総額を554億1,444万6,000円とするものです。
ほかに、継続費の補正で追加を1件、変更3件、債務負担行為の補正で追加を13件、変更を3件、地方債の補正で追加を1件、変更を1件行うものです。
今回の補正予算は、茎崎町との合併に伴い、今後見込まれます制度面での調整のための経費、事業の充実あるいは見直しを行うための経費を計上いたしました。
また、平成15年度における事業展開を見据えての経費を、歳入歳出予算あるいは継続費及び債務負担行為にそれぞれ計上いたしました。
なお、歳入予算には、合併に伴う特定財源として、国庫支出金で合併市町村補助金を2,000万円計上し、県支出金で市町村合併特例交付金を1億円増額し、3億円といたしました。

議案第121号平成14年度つくば市国民健康保険特別会計補正予算(第4号)
歳入歳出予算の総額に4,725万7,000円を増額し歳入歳出予算の総額を110億7,555万8,000円とするものです、今回の補正予算は茎崎町との合併に際し茎崎町の打ち切り決算で見込んだ繰越金が決算額の確定に伴い4,725万7,000円を増加したため、歳入予算で繰越金を増額し、これを財源に歳出予算の調整を行ったものです。

議案第122号平成14年度つくば市下水道事業特別会計補正予算(第3号)
歳入歳出予算の総額に1,330万円を増額し、歳入歳出予算の総額を110億2,774万円とし、ほかに地方債の補正で変更を件行うものです。
今回の補正予算では、歳入予算に使用料体系の統一による歳入の増加を見込んで、地方債との財源振替を行うほか、留保財源を歳出予算で基金に積み立てるための措置を行っております。

議案第123号平成14年度つくば市老人保健特別会計補正予算(第2号)
歳入歳出予算の総額に2,047万4,000円を増額し、歳入歳出予算の総額を124億8,311万7,000円とするものであります。
今回の補正予算は、茎崎町の決算が確定したことに伴い、繰越金が2,047万4,000円増加したため、歳入予算で繰越金を増額し、これを財源に歳出予算の調整を行ったものであります。

議案第124号平成14年度つくば市介護保険事業特別会計補正予算(第3号)
歳入歳出予算の総額に413万2,000円を増額し、歳入歳出予算の総額を46億5,461万8,000円とするものです。
今回の補正予算は、茎崎町の決算が確定したことに伴い、繰越金が413万2,000円増加したため、歳入予算で繰越金を増額し、これを財源に歳出予算の調整を行ったものです。

議案第125号つくば市監査委員条例の一部を改正する条例
地方自治法の一部改正により根拠条項が変更されたことに伴い、改正するものです。

議案第126号つくば市国民健康保険税条例の一部を改正する条例
平成14年度の地方税法の一部改正に伴い、国民健康保険税の所得割額の算定に当たり、給与所得特別控除及び公的年金等特別控除を廃止し、青色事業専従者給与または事業専従者控除及び長期譲渡所得等特別控除を平成15年度から適用するものです。

議案127第号市道路線の廃止
路線名つくば市道1−4281 号線外2路線について、土地改良事業に伴い廃止するものです。
路線名2−1309号線外1路線につきましては、錯誤により廃止するものです。
また、路線名2−3016号線外10路線につきましては、土地改良事業により廃止するものです。

議案第128号市道路線の認定
路線名つくば市道1−2970号線外1路線について、茨城県から移管された道路を認定するものです。
路線名つくば市道1−4645号線外5路線につきましては、開拓農業協同組合の解散に伴い、寄附願のあった道路を認定するものです。並びに、つくば市道2−3739号線外8路線につきましては、土地改良事業に伴い建設された道路を認定するものです。
また、路線名つくば市道5−3638号線外1路線につきましては、つくばエクスプレス事業関連により新たに建設される予定の道路を認定するものです。

議案第号129財産の処分
茨城県が施行する桜川河川改修工事に伴い、河川区域内につくば市が所有しております土地を処分するため、議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例第3条の規定により、議決を求めるものです。



一般質問
9日から13日までで19人の議員から質問がありました。企業誘致と雇用確保、電子入札、児童扶養手当、学童保育の現状、日本画歴史美術館建設、つくばミュージアム都市構想、教育行政機関改革、濃業問題、公立図書館の運営、圏央道・6号バイパス、沿線開発等の質問がありました。
特に気になったのは日本画歴史美術館建設について、市長を代表とする建設にともなうNPO設立という新聞記事に対しての亀山議員の質問であった。つくば市はどのように関わるのかという質問に、「市の負担を伴わないでそれを実現する道を模索中である」という答弁がはっきりとあった。さらにNPOの資金調達が困難になったばあいはどうかという質問にも「仮にそういう要望があっても、市長藤沢順一はこれを受けません」と言った。しかし「受けるとすれば、議会の皆様方の同意が必要でございます」ともいったのであった。
どうやら、本人は創りたいらしい、本来3年前に一度議会に調査費を上げてきたものです。その時は、私も強く反対して多くの議員の賛同をえて予算を組み換えていただいた件のものである。美術館といっても陶版で本物そっくりに模糊したものを展示するというもので、美術館というカテゴリーのものではないのです。そして、規模は100億以上の予算です。一度見に行けばごちそうさまのようなものであると私は確信しています。本物を見せてこそ価値のあるもので偽者を飾って観光の目玉にしようというのは困ったものという感じです。今後も注意して見ておく必要があると思います。

私の質問は13日に行われました。合併した茎崎町の町長が逮捕されたことに関し、構造的な問題として取り上げ質問したもの、関連として入札問題。それから環境問題、沿線開発でとん挫した地域の責任問題、最後に市民参加の施策と以下の通り質問しました。全文はここをクリックしてください。

平成14年12月議会一般質問

前茎崎町長の収賄事件 事件の経緯とその後の行政の対応と対策について
入札制度について 一般競争入札の拡充について
電子入札の計画はどのように進んでいるか
環境問題 河川の浄化対策について、どのように行なわれているか
里山保全の市の考えと対策
新エネルギー政策 新エネルギー推進室の役割と現在の課題にについて
下水道事業 公共下水道政策は財政的にも環境的にも見直しが必要と思われるが、当局の考えは、また、合併浄化槽の普及についての考え
ごみ行政 リサイクルプラザの基本構想ができたと聞くが今後の運営計画と建設計画はどのようになっているか。また、周辺開発についての計画は、どのようになっているか。
沿線開発 手代木西部地区の開発中止を受けて、地元への補償問題はどのように考えているか。
沿線開発、区画整理事業の9月以後の新しい動きは。
市民参加のまちづくり 審議会の活性化について
男女共同参加社会について
市民活動センターの運営について
NPO法人等の支援について


議案に対しての質議
8人の議員から質議がありました。主なものは、一般会計の補正予算からで水田濃業経営確立対策推進指導費1634千円の削減、公園維持管理依託料の削減2571万、つくば新エネ市民電力特区構想調査依託料1730万、コミュニティ推進事業500万等の質議がありました。
この中で塚本武議員の質問で公園維持依託料の削減を紹介します。つくば市からつくば新都市開発に維持管理をお願いし、新都市は造園業者に発注していたシステムを直接つくば市が業者と契約をしたことにおいての差額が削減になったという答弁でした。じゃ今まで損をしていたのかと思います。契約については、このような上受け下請け、孫受けというシステムを直していくことが必要であると感じます。再質問にまだ1/3は契約を変えていなく努力するという答弁であった。

私の質議は、庁舎維持管理費の削減2323万、田園都市会議に要する経費削減269.6万、産業環境保全施設整備事業の経費削減233.3万、つくばエクスプレス沿線集落環境整備対策事業補助金1023万、緑の基本計画策定に要する経費削減等の理由を聞きました。庁舎維持管理費の削減2323万は茎崎町との合併で議員の数が16人増えることで議場の改修の経費でしたが、当初の予算5229万より2323万も削減したということです。予算の見積もりを出させて、とにかく安くなおせというのが議員の一致した意見であったのでこれは良しとしましょう。田園都市会議に要する経費の削減はイギリスのレッチワースで行われた会議に職員3名の所2名の派遣になったことからの削減でした。この答弁に対して職員の研修が実のありものになるよう要望しました。産業環境保全施設整備事業の経費削減は県の予算が見積もりより半分の予算であったので削減にいたったと言うことです。この事業は家畜の排泄物の堆肥化に関わる設備補助です。つくばエクスプレス沿線集落環境整備対策事業補助金は集会所修繕が5件、井戸掘り工事1件、ごみ収集所1件の整備です。緑の基本計画策定に要する経費削減は入札の契約差金ということでした。


請願・陳情の結果
今議会には11件の請願が提出されました。
11号、18号、19号、20号は閉会中の継続審査となりました。
請願・陳情第11号文化芸術振興基本法に基づく条例制定に関する請願書
請願・陳情第18号「 ILO第175号条約およびILO第111号条約の早急批准を求める意見書提出」に関する請願
請願・陳情第19号「パート労働者及び有期契約労働者の適正な労働条件の整備および均等待遇を求める意見書提出」に関する請願
請願・陳情第20号「基礎年金の国庫負担割合3分の1から2分の1へと早急に引き上げを求める意見書提出」に関する請願

下記の請願は採択されました。
請願・陳情第14号市道廃道に関する請願書
請願・陳情第15号つくば市内の学校給食で遺伝子組み換え作物、食品を使用しないことを求める請願
請願・陳情第16号不安な遺伝子組み換えイネを食品および飼料として承認しないよう国に意見書を提出することを求める請願
請願・陳情第17号茨城県条例第26号「茨城県都市計画法の規定による開発行為の許可等の基準に関する条例」に関する請願書
請願・陳情第21号つくば市所有車両管理及び新規車両購入に係わる指名願いに関する請願書
請願・陳情第22号茎崎地区の学童保育の公設公営の存続・つくば市の学童保育の需用費を求める請願書
請願・陳情第23号北朝鮮拉致事件被害者の救出と真相究明に向けて日本政府の一層の努力を求める意見書提出を求める請願


意見書の提出
下記の意見書が関係機関に送付されました。
意見書案第19号中小企業に対する支援策の早期拡充を求める意見書
意見書案第20号子どもたちの健やかな成長のために総合的な子育て支援策を求める意見書
意見書案第21号地域雇用対策の強化・改善を求める意見書
意見書案第22号北朝鮮による日本人拉致事件の真相解明と被害者救出を求める意見書
意見書案第23号「遺伝子組み換えイネ」の承認に関する意見書

追加議案
議案第130号平成14年度つくば市一般会計補正予算(第7号)について
議案第131号平成14年度つくば市国民健康保険特別会計補正予算(第5号)について
議案第132号平成14年度つくば市下水道事業特別会計補正予算(第4号)について
議案第133号平成14年度つくば市介護保険事業特別会計補正予算(第4号)について
議案第135号つくば市教育委員会教育長の給与、勤務時間その他の勤務条件に関する条例等の一部を改正する条例について
議案第136号つくば市企業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正する条例について
議案第137 号つくば市助役の選任について
諮問第5号人権擁護委員の推薦につき意見を求めることについて
諮問第6号人権擁護委員の推薦につき意見を求めることについて
諮問第7号人権擁護委員の推薦につき意見を求めることについて
議員提案
議第9号議案つくば市議会議員の定数を定める条例について
議第10号議案つくば市議会議員政治倫理条例の一部を改正する条例について
議第11号議案つくば市議会議員政治倫理条例施行規程の一部を改正する規程について

議案の概要
議案第130号から議案第136号は人事院勧告に基づく国家公務員の給与改正を受け、各予算の削減と勤務条件に関する条例、給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正するものです。裁決の結果起立多数で可決しました。ちなみに私はすべて反対しました。職員の給料を削減することよりも、公共事業の見直しやワークシェアリング等とすべきことが先にあると思われるからです。

議案第137 号つくば市助役の選任について

昭和30年生、筑波大学卒業して自由民主党本部入局、東京商工会議所、財団法人科学振興財団、同財団専務理事の小野寺清氏が就任しました。

諮問5から7号は任期満了となることに伴い、推薦するもので意義なく承認されました。

議員提案9号議員の定数を定める条例は、法律「地方自治法第91条の市町村議会議員の定数に関する規定」2003年4月施行。に基づく定数が34人となることから1人減らして33人にするものです。これは、議員の間で意見を調整して間をとり33人にしましたが、私は法律通りの34人を押しました。理由は合併に伴い市民の代弁者は多い方がよいというのが1つ。もう一つは、中には議員なんか少ない方がいいという人もいますが、もう少し議員のレベルを上げて市民参画を制度的に整備し、それから議員を削減した方がよいと感じていることから、それまでは多い方がよいでしょう。しかし、将来に向けては削減した方がいいと思います。20人程度でいいのではないでしょうか。1万人に1人という計算になりますが、その時にはNPO等の市民団体や市民自らが政治に参画している状態が望ましいと感じます。とにかく市民主導の政治が行われるには議員のレベルを上げることが現在必要と思われます。賛成多数で可決しました。

議第10号議案つくば市議会議員政治倫理条例の一部を改正する条例について
議第11号議案つくば市議会議員政治倫理条例施行規程の一部を改正する規程について

10号は字句の訂正で、11号は合併に伴い一部事務組合が解消されたので、その字句を削除するものです。意義なく可決しました。

その後、議長・副議長の選挙、常任委員会、議会報編集委員会、議会運営委員会の選任が行われました。
議長には金平英雄議員。副議長には大野光夫議員が選ばれました。

夜も深けて来たのでそろそろ終わりかと思っていたら、沖山議員から動議がだされた。何ごとか思っていたらば、「公正で競争性のある入札制度を確立していく目的で、特別委員会を設置したいと考えております。」ということであった。実に驚いた。実はこの件は任意で「公平・公正な入札制度を実現する議員の会」というものをこの13日に立ち上げたばかりだったのである。本来は特別委員会を設置することを私は強く求めたが、設置することはできず任意になった結果があるからなおさら驚いたのであった。おまけに反対した人々がこぞって名前を並べての動議提出ということに任意の団体の規制事実を揉み消すねらいが濃いというはかないと思う。選任は議長の裁量なので任意の議員の会に反対したお歴々で占められ、共産党の1人が加えられた15人のメンバーである。どうにもつまらん考えである。議会というより市政は改革をせずしてこのままの体制を維持する方向にハッキリと動きだしている。

終了は、午後10時過ぎになった。