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OldなJazzのルーズな日々


2007-10-09 音楽

ライブ週間終わり・・・

10/5、10/7、10/8 と三連ライブにセッションと、前のリハから三週間くらいはドタバタの日々が続きました。

10/5、10/8はmysicoさんとBass山田直子さんのSuperSadisticSoulとのジョイント(要は前座ですが)10/7はAORセッション大会と怒濤の日々でありました。

今回AOR月刊、みたいな事になってまして、さすがバンド編成が多いと音色のブライトネスに不満が出てきます。リード/マウスピースのバリエーションはそんなにない。ので、今回リガチャに工夫をしていろいろ実験してみた次第です。

リガチャはリードに対して横方向に線で締めるのが基本であると考えています。これはBios Ligatureや結束バンドリガチャ、または今では入手不可能なSaxWorksのリガチャの特徴なのですが、Boisは良く鳴るのだけれどリードによってベストボジションが得られない、結束バンドはリードとの接触面がどうしても「帯」すなわち「面」になってしまうので、柔らかい表現には適しているが鳴りが押さえられる傾向があります。これは結束バンドの弱点でしょう。

同様のコンセプトのリガチャに Tシリーズ リガチャがあります。銅線のコイルで締めるタイプです。元祖のホリデーテナーマンさんはTシリースリガチャとの併用をされる事があるそうです。

そこで今回Tシリーズも試してみました。金属で締める事で接触面は線に近くなり、金属の倍音効果もあるので良く鳴るし、ブライトな音色が得られます。これならOld Buescherでも結構いけそうです。ただし、Tシリーズも難点があって接触面が多いためかピアニシモが結束バンドにくらべて鳴らしづらい・・・リードの振動をどこかで妨げている感じがあります。

Tシリーズは原理的には優れていると考えられるので、ここで手作りしてみました。ホームセンタでワイヤを買ってきて自分で巻いてみたというわけ。試したのは1.6mmの銅線とステンレス線。これを密着して2−3巻き程度のリングを作ってリガチャにしてみたわけです。手製リングリガチャですが、結論から言うと非常に調子良いです。倍音も適度に増えて、ピアニシモも出しやすいです。おそらく幻のSaxWorksのリガチャに一番近いのではないかと思います。

難しいのは奇麗に丸くのが意外と技が要るのでした。歪んだ円ではリードの接触面が均一にならないのではめる度に鳴りが違ったりする。また1.6mmの銅線で3巻き程度では使っているうちに緩んでしまう事、ステンレス線は固くて細工が面倒な事。。。

試行錯誤を繰り返し、何本か作って銅のリングリガチャを本番で使いました。工作上の課題はあるけれど。2mmの銅線が近くのホームセンタにおいてなかったので素材探しもしなければならないですが、しばらくこの線で行きたいと思っています。

ligature

そんでライブ

今回のメインです。写真のせておきます。パワーのあるSoulfullなユニットでした。 山田なおこ さんと maysico さん nakoko

2007-10-14 音楽

Dorsey Brother 1932-1935 dorseys

Jimmy Dorsey, Tommy Dorseyは1930〜40年代Swing時代の花形ミュージシャンだったのですが、初期は一緒に活動していましたが、全盛時代はお互いにバラバラに活動していて反目しあっていて、戦後になって再度一緒に活動するようになるという、映画にもなった中々ドラマチックな兄弟です。

この兄弟は1920年代終わりからBix BiderbeckやFrankie Trumbauer等とも活動していた、名手だったわけですが、この二人がどういう活動をしていたのか興味がありいろいろ調べてみた次第です。Dorsey兄弟は1904,1905年、ペンシルバニア州のシェナンドラという炭坑の街に生まれで、父親が街のパートタイムのバンドマンで音楽は父親から習ったそうです。

子供の頃から父親について演奏活動していた様で、十代後半からシカゴへ出てBixやTrumbauerと活動、録音を残しています。"Dorsey Brothers"としては1928年あたりに録音が残っていますが当時としてはいろいろな楽団と同時にBrothersとして活動していた様です。大恐慌を挟んで1930年の始めから本格的にBrothersとしての活動始め、1935年に喧嘩分かれします。このNaxosシリーズはその1930年代前半の録音が納められています。

中々バラエティに富んでいます。メンバーもGlen Miller,Bunny Berigan,Eddie LangなどBigNameが入っています。Boswell Sistersも入っています。Sweet なナンバからNewOrleansスタイル、Honeysuckle RoseなどBluesなナンバなど。一曲”Oodles Of Noodles”はJimmy Dorseyのテーマ"Contrasts"のフレーズが聴き取れましてソロも高度ですね。Jimmy DorseyはParkerも手本にしたのですが明らかにTrumbauerの影響が聴き取れます。1934年にはTommyのテーマである"I'm Getting Sentimental Over You"も録音されています。

同年代の録音を聴いて音楽がバラエティに富んでいるという事は逆に考えるとそれだけ兄弟の音楽性というか指向というかが異なっていたという事かもしれません。個人的には楽しくて好きなのですが。

楽団としては兄のJimmyが主にソロを受け持ち、弟のTommyがバンドリーダとして活動していた様です。録音を聴いてもJimmyがソロ指向、TommyがSweetなアンサンブル指向の音楽をやりたかったのではないかと感じられます。仲良くやっていた様ですがこの後1935年に突然クラブのステージの最中にTommyが怒って出ていくという出来事が起きてそれきり10年ほど別々に活動を始める事になります。


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